「ゴジラVSモスラ」より
コトブキヤ 1/72 Scale レジンキット
ゴジラに始まる東宝怪獣映画とメーサー殺獣光線は切っても切れない関係です。人類側が怪獣達と対等に渡り合う為に開発された兵器で、初出は「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ライガ」に66式メーサー殺獣光線車が登場し、以後様々なシリーズに度々登場します。概ねパラボラアンテナのような銃身から青白い光線を出す構造になっています。
今回ご紹介するキットは、「ゴジラVSモスラ」に登場した機体93式メーサー攻撃機を再現したモデルです。劇中では陸上自衛隊が運用しており、2機がゴジラに挑み1機撃破されながらも肉薄した戦いを見せてくれました。
早速キットを作っていきましょう!
このキットは様々な素材が使われており、レジン以外には銃身から伸びる細い支柱や機銃にホワイトメタル、キャノピーはバキュームフォームで形成された塩ビ、そしてメーサー銃身用部品はなんとボールペンを丸ごと使うようになっています。確かに形状は似ていますが、とても思い切った構成のキットです。
大分古いキットな為、成型時の歪みがあちこちに出ています。温めながら矯正して、形が元通りになり次第下地処理をはじめます。部品の合いは良好なので本体はサクサク作業が進んでいきますが、スジ彫りが薄くなっている所も有るので発見次第彫り直しましょう。
このキットの難関は武装です。メーサー砲の銃身は前途の通りボールペンを加工して使用するのでそちらは特に問題は無いのですが、銃身を支えるホワイトメタルのパーツの強度がかなり弱くて厄介です。またこのホワイトメタルパーツも歪みが出ているので手で曲げて直していかなければならないのですが、その際はくれぐれも折らないように気をつけて下さい。
機銃の銃身はレジンパーツが入っていましたが、こちらは真鍮棒に置き換えました。
塗装は通常の航空機と同じ手順で、コクピット内部から塗っていけば問題無く仕上げられます。
劇中の雰囲気を出すためグラデーションを強めに入れて、陸上自衛隊らしい深い緑色で塗りわけていきます。白や黄色が所々はいるので、先に明るい色から塗った方が塗膜を厚くせず綺麗に仕上げられます。
キャノピーは一応モールドが入っているのでそれに合わせていきますが、このモールドが大変薄くマスキングテープで合わせていくのがなかなか難しくなっています。キャノピーのモールドを慎重に彫り直してガイドを作ると確実です。その際ガラス部に傷を入れないように注意!
最後の組立ては、前途の通りメーサー砲銃身に取り付ける支柱がもろいので、この部品取り付けを最後に回して他を組んでいけば問題無く仕上がります。
完成したメーサー攻撃機は、ゴジラと死闘を繰り広げた鬼気迫る場面がよみがえる、リアルな出来になりました!