・岐阜県 T.H 様 ご依頼品
・TAMIYA 1/12 Scale プラモデル
WGP史上に名を刻むホンダNSR500は、ライダーのコントロール能力によっては命取りになりかねないハイパワーでサーキットを駆け抜けました。
1984年から続いていたNSR伝説はマイケル・ドゥーハンが引退する99年から苦戦の時代が続きます。このマシンは99年に活躍したタイプで、最後のドゥーハンとアレックス・クリピーレが善戦し見事1位をとった事で記憶に強く残りました。
NSR500は2003年にRC211Vにバトンタッチしても、今なお伝説のマシンとして君臨しています。
今回はキットそのものはストレートで製作しました。タミヤ製なので特に擦り合わせの苦労もなくカタチになります。
弊社では基本工作としていますが、ボディのリベット表現はキットのモールドを切り飛ばした上でインセクトピンに置き換え、より実物感を引き上げています。
大半をボディが覆う構造なので、パイピングも見える範囲で施しました。
このキットのキモは塗装です! キットには赤色の塗りわけ部分がデカール指示になっており、対応するデカールも付属していますが、やはり塗装で再現した方が綺麗です。デカールの印刷を参考にマスキングテープを切り出し、エアブラシでの塗装で対応しました。
側面のNSRロゴはデカールなのですが、何故か中途半端な範囲でオレンジが引かれており、塗装した上から貼ると変な継ぎ目が出来て色もイマイチ合わず、塗装せずに貼ろうとするとオレンジのカバー範囲が足りずパッチワークみたいになってしまいます。今回は余白ギリギリで文字をカットした上で、デカールのオレンジに限りなく近い色に合わせて調色して塗装対応しました。
最も難しい色は紺とも紫ともいいがたい絶妙な色で、実車を良く見るとメタリックも混ざっています。慎重に色を混ぜ合わせ、実車に近い色を再現しました。
仕上げはもちろんウレタンコート! バイクの曲面とウレタンの相性は最高で、綺麗に吹ければほぼ磨がずに十分な光沢になってくれます。
完成したマシンは、実車と見紛う仕上がりとなりました! エンジンの鼓動が今にも聞こえてきそうです。
YZRと並んで人気のNSR、弊社では数えきれないほど今まで作ってきましたが、製作するたびに新たな魅力を発見する素晴らしさは全く色あせません。