・長崎県 T.K 様 ご依頼品
・アオシマ 1/24 Scale プラモデル
ブームにより中古車市場から86トレノの姿が消えたと語り継がれる、伝説級の公道バトル漫画と言えば【頭文字D】以外ありません。車や漫画に興味が無い方でも、タイトルとハチロクの名前はご存知ではないでしょうか。
登場するマシンは模型人気も大変高く、特に主人公の拓海が駆る86トレノは連載当時から弊社へのお問い合せが絶えないキットです。中でもボンネットをカーボン製に換装しエンジンもカスタムしたプロジェクトD仕様は、格別の人気を誇ります。
弊社ギャラリーでも以前ご紹介して来た車ですが、改めてご紹介致します!
このキットは前途の通り大変人気で、カーモデルとしては異例の生産数を誇っています。その分新しいロットになるほど金型の痛みを感じる部分があり、成型時のバリが目立ったりエッジが少し緩くなっている個体があります。勿論そのままでは格好が悪いので、バリは綺麗に取り除きエッジやモールドはシャープ化させたり彫り直したりして、本来あるべき姿に戻してあげましょう。
今回製作したキットは完全にキット通りではなく、ワイパーやシートベルト等をディティールアップパーツから使用しています。キットなりに作っても十分にカッコ良く仕上がりますが、細かな要素をこうしたパーツに置き換える事で、リアリティーがぐっと引き立ちます。
また、今回はお客様からのご要望でナンバープレートをオートアート社から発売された1/12ミニカーの表記に合わせています。このデカールは市販されていない為、弊社でデカールデータを起こし社内で印刷したものを貼り込みました。
白黒のボディーの塗装で最も大事なのは、色の境界線です。発色の都合上白の上から黒を重ねますが、マスキングテープの境目ががたがたしていたり浮いていたりしていると、黒が白部分に漏れて修正が困難になってしまいます。必ずマスキングテープの境目は一度カッターで切って断面を綺麗にした上で、隙間無くぴったりと貼り込みましょう。黒は隠蔽力が極めて高いので必要以上に厚吹きする事は無いと思いますが、色の境目が盛り上がって気になる場合はクリアーコート前に細かい目のサンドペーパーで磨いて段差を取り除くといいでしょう。
ウレタンコートはなるべく薄く、均一に施します。十分硬化してから研ぎ出しして、実車さながらの光沢感をボディに宿しましょう。
完成した86トレノは、今にもスキール音を響かせながら走りそうな実車の様な質感に仕上がりました!