モデルカーズ No.231 2015年8月号掲載作品
タミヤ 1/20 Scale
マクラーレンとホンダがタッグを組んでいた頃の、最も有名なマシンとは何か? と考えると、幾多ものマシンが出てきますが、強いて一台選ぶならこのMP4/4だと思います。
1988年に投入された本機は、70年代のF1本格スタートから当時のタイミングまで「F1は完走する事が困難」と言われていた通説を打ち砕き、1試合を除いて完走どころか優勝を重ねてF1史に深く名前を刻みました。
搭乗者が全盛期のセナだった事もあり、マクラーレンを代表する存在として今日まで語り継がれています。
今回はこのキットを徹底改造し、内部までフルディテールで完全再現しました!
使用したタミヤ製キットは安価かつ良好なプロポーションながらも、それなりに時間が経過しており今の目で見ると少々物足りなさを感じる方もいらっしゃると思います。
今回はモデルファクトリーヒロ製のトランスキットを使って、内部の完全再現を目指しました。
文章で書くのは簡単ですが、もともと中身が空のキットの内部を詰め込むわけなので、どんなに設計が緻密でも実際に作ってみると合わない部分や引っかかる部分があちこち出てきてしまいます。都度都度ボディと合わせながら、調整してパイピングを施しました。
ちなみにキットをそのまま使った部分はボディとシャーシとタイヤくらいで、後は全てトランスキットのものに換えています。
今回製作するにあたり、資料も多数用意して検証を進めました。特に活躍したのは、トランスキットと同じモデルファクトリーヒロ製の資料本で、特にコードの入り具合はこちらの資料に忠実に合わせています。持っている方は見比べてみると面白いですね!
今回の塗装はモデルファクトリーヒロ製のマルボロ蛍光レッドを使用しました。ここでネックになるのが、蛍光色の発色の弱さです。通常赤やピンク等は白の下地に塗装して発色させるのですが、蛍光色は色自体が弱いので白の上から吹くとかなりの回数を塗り重ねなければなりません。毎回塗膜の段差がネックだったのですが、今回の作例にあたりこの色はどの色の下地が一番速く発色するかを検証した所、オレンジが最も発色の手助けになることが分かりました。お陰でいつもよりも更に薄い塗膜で綺麗に仕上げることが出来ました!
今回ここの記事ではとても書ききれないほどの改修を施しました。本作例の全貌は是非ともモデルカーズ誌にてご覧下さい!