非常に珍しいご依頼がありましたのでご紹介したいと思います。
商品はクールプロップスさんの1/3スケールギーガーズ・エイリアンのスタチューです。
製品の写真はこちらです。
ヘッドパーツの形状で「どうしても気になる箇所があるのでなんとかならないか」という事でご相談を頂きました。
その気になる箇所と言うのがこちら


上の画像の矢印の部分に段差があり、下の画像の赤く囲っている部分が出っ張っている。とのことでした。
本来は⇩の画像の様に段差が無く透明のドーム状の部分から自然と口上の段差に繋がるとの事でした。


透明部分の加工になりますので一筋縄ではいきそうにありません。
一度溶剤で色を落として透明部分とポリストーン製部分の境目を探します。

まさかの下の出っ張りのトップ部分に継ぎ目がきていました。
色を落とす前はこの出っ張りを削って段差をなくす予定でしたが、最終的な透明部分の面積の確保や、
曲線の自然さを考慮して、出っ張り上の凹みを埋める事で段差を消す事にしました。
透明部分の改造になる為通常のポリパテや瞬間接着パテは使えません。
そこで透明かつ強度が確保できるUVレジンで凹みを埋めていきます。


赤矢印の部分がUVレジンを使用した箇所です。気泡が入らない様に気をつけ凹みが無くなるまで数回に分けて盛り付けています。
硬化したら曲線が自然になる様に磨いていきます。透明感を損なわない様に細かい番手のペーパーで処理していきます。
処理が終ったら塗装です。
クリア部分をこのまま塗ってしまうと、今残っているスモーク塗装と今回加工した部分に色の境が出来てしまうので、残っている頭部上面のスモーク塗装されている部分の色を溶剤で全て落とします。
完全に色が落ちたら、透明プライマーで下地をつくり、クリアブラックとクリアブラウンで調色した塗料で塗装します。
クリアカラーは塗りムラが目立ちやすいので注意が必要です。
トップから下に向かって濃くなる様に塗り重ねます。
最後に透明ドーム形状と上あごの境目の部分に下地のポリストーンが見えてしまうので、黒をグラデーションで入れて完成となります。



目立っていた凹みがなくなり、より本物のギーガーズ・エイリアンに近づいたと思います。
UVレジンを使う事により元の状態と同じ位のぼかし具合に仕上げる事が出来ました。
お客様には直接工房に引取りに来ていただき、想像以上だ!と大変満足して頂きました。