カツミ 1/80 Scale (HOn30) 生地仕上げ完成品の塗装
今回は随分と年代物のご依頼品です。
カツミ製阿里山森林鉄道18屯シェイ式機関車の生地仕上げ完成品に塗装を施しました。
シェイ式機関車はアメリカで材木運搬用に作られた歯車式の蒸気機関車です。
本製品はアメリカから台湾の阿里山森林鉄道に輸入された車体を模型化したものです。
かなり年季は入っていましたが保存状態良かったのでしょう、動力は問題無く快調に動きました。
フル塗装するという事で、動力を死なせる訳にはいかないので細心の注意を払って作業します。
塗装するからといっていきなり塗装には入れません。
まず構造を確認しながら分解していきます。可動部分や通電部分に塗料をのせないためです。
生地仕上げということで全体にプライマーの層がありましたので、分解後シンナーで洗浄しました。
保存状態が良く、プライマー処理もされていましたが、やはり古いものですから全体に細かい錆や染みの様なものが出ていました。
キサゲを行い全体を一層剥く感じで表面を綺麗にします。
また弱くなった接着箇所をハンダで再固定してようやく塗装前の準備が完了します。
塗装は基本黒一色の塗装ですが、内側や配管裏等奥まった箇所は塗料がのり難いのでしっかり確認しながら行います。
台車や歯車式の可動部で塗装が必要な箇所はマスキングしきれないのでエアブラシでの塗装は断念し筆塗りにて行いました。
最後にお客様の指定によりラッカーの光沢クリアーにてコートをして完成です。
如何でしょうか。生まれ変わった様ですよね。
この様に年季の入った完成品でも塗装、未塗装に関わらず新品の様に生まれ変わらせる事が出来ます。
タンスにしまったままの作品をご依頼してみるのもいいのではないでしょうか