神奈川県 T.M 様 ご依頼品
安達製作所 1/80 Scale (HO)
鉄道は地域によって色々な運行事情がある為、「元々は別の車輛だったけど、環境にあわせて改造を施した」車輛が数多く存在します。
このED62もそういった車輛に入り、もともとED61として中央線で運用していたものを、飯田線の環境にあわせて改造が施され、ED62となりました。
外見上の一番の違いは、車体真ん中にある中間台車の有無です。軸量を分散するために、本来ついている台車とは別に、もう一軸分の車輪が増設されています。
それとED62形の面白い部分は、どういうわけか車輛番号が改造前のED61形とは全然異なる点です。今回製作した17号車は、かつてED61形18号車でした。
背景一つとっても見所満載の本機、早速製作していきましょう!
今回はED62形のキットをお預かりした際、何号車にするかは弊社にお任せ頂きました。
考えた結果、大宮車輛所で実車が静態保存されており、比較的細かな部分が分かりやすい17号機を選びました。
実車のディテールと照らし合わせながら組み立てていきますが、ここで少し気になる点がありました。
車体に貼付けるエッチング製の号車番号があるのですが、実車の写真を見ると番号表記が立体ではないので、そのまま使うと実物とは少し異なってしまいます。
ですので、今回はエッチングパーツは使わず、インレタで表記を再現しました。
それと実車をよく観察すると、窓のひさしにワイパーカバーが付いている事が確認出来たので、こちらも増設します。
更に正面の号車番号左にある、小さな帯もキットに付属していなかったので、こちらも自作して貼り付けました!
それぞれは細かい部分ですが、こうした積み重ねでぐっと実物に近づきますね。
塗装は17号機の写真を参考に色味をあわせ、弊社お得意のウレタンコートでツヤツヤの仕上げとしました。
パンタの赤色やステップのオレンジ色等、意外と細部の色分けが多い車輛ですので、塗り漏らしがないようにチェックしながら作業しましょう。
鉄道模型に限らず、スケールモデルは実物が存在する以上、細かな部分でも妥協せず、どこまで本物に近づけるかがモデラーの腕の見せ所です。
完成したED62は、細部まで実車通りの緻密な完成品に仕上がりました。
NAGAEアートプロダクションにお任せ頂ければ、お手持ちのキットを最大限作り込み、ご満足頂ける完成品に致します! 是非ともご相談を!