





BrokenHero 1/24 Scale レジン製キット製作
今回ご紹介いたします作品はメルギブソン主演マッドマックス2より、
通称”レッドモナーロ”こと赤いモナーロです。
種車としてホールデンモナーロGTSに1940年製ビュイック スペシャルクーペのフロントグリルを移植した何とも言えないデザインの一台です。
作中ではヒューマンガスの一味のハイウェイポリスの様な恰好をした2人組みが運転しており、タンクローリーのチェイスシーンで登場していましたが覚えておられる方はいらっしゃいますか…
ランダウ同様脇役の車ではありますが、荒廃した世界で無法者が駆るマシンとして世界観に華を添えておりました。
それでは早速見てみましょう!
今回はトランスキットでは無く、全レジン製の組み立てキットです。
レジンキットではありますが構成はプラモデルと同じなので、レジンの処理+プラモデルの組み立ての考え方で組み立てられます。
前段階としてパーツを良く洗い離型剤を落としたら、パーティングラインやゲート跡を処理し
レジン特有のパーツの欠けや気泡をパテ等で処理して下地処理は完了です。
と、説明するのは簡単なのですが今回のキットはかなりの難物。
先ずはパテ処理後の写真を御覧ください。

写真の中でベージュの部分は元のレジンの部分で、白く見える箇所はパテで気泡を処理した箇所です。
処理前の状態でも嫌な気がしてましたが軽く紙やすりを当てると、次から次へと穴が出てくるので
パテ埋め→やすり掛け→削り粉除去→新たな気泡の発見→パテ埋め→やすり掛け→削り粉除去→新たな気泡の発見→パテ埋め→やすり掛け→削り粉除去→新たな気泡の発見→パテ埋め→やすり掛け→削り粉除去→新たな気泡の発見→パテ埋め→やすり掛け→削り粉除去→新たな気泡の発見→パテ埋め→やすり掛け→削り粉除去→新たな気泡の発見と終りの見えない作業の連続でした。
賽の河原の石積みの気分ですが、綺麗な仕上がりの為に手を抜かずに真正面から対処しました。
またリアの裾は気泡のスカスカで強度に不安がありましたので、該当箇所を削り飛ばして手持ちのレジンブロックで新たに作り直しました。
ドアのハンドルカバーも気泡で潰れておりましたので、薄い金属板を曲げて作り直しました。
ある程度の処理が終ったらキットと実車の差異の箇所の修正としてボンネットのラインを新たに彫り込み再現してあります。
屋根は切り欠きを入れる必要があり断面がかなり肉厚なので、裏側から肉厚の半分以下になるくらいまで削り込み薄くしてあります。
実車にはトランクの外側に2個ジェリカンが乗せてありますが、キットには付属しておりません。
ご用意いただいたインターセプターの付属品のジェリカンを使用して取り付けられるようにステーを製作しました。作品自体が古い映像なので細部が確認できませんでしたので、それっぽく金属板とメッシュで作成しました。
マフラーも口も塞がった状態+気泡や欠けが多かったので先端部はパイプに交換してあります。
続いて塗装前に確認しないといけないのが、内装パーツとシャーシとボディーの勘合調整です。
そのままでは正しい位置に収まりませんので、干渉する箇所を逐一確認しながら削って微調整が必要です。内装は削り処理後ボディの内側の内装が嵌る際にパテを盛り、離型剤代わりにメンタムを塗った内装パーツを押し当てて隙間埋めの処理をしました。
シャーシはリア側が嵌りませんのでボディ内側をシャーシのリア側の形状に合わせて削り、実車の様なリアが上がった状態の位置で接着出来る様調整してあります。
次はいよいよ塗装の段階です。
作中のイメージの赤と白で塗装し基本塗装は完了です。
実車では窓のモール等メッキの箇所も作中では赤く塗られていたりと違いがあるのですが、資料が少ない為塗分け箇所の判別が地味に大変でした。
今回は最後に汚しをいれますので、デカールを貼った後は半光沢クリアーで保護して一旦完了です。
最後の詰めの汚しは、やり過ぎると元に戻せないのでお客様にご来社いただきその場で汚しを入れて完成です。
如何でしょうか!
脇役とは言え妙な存在感を醸し出す車両がここに完成です。
映画のあのシーンが脳内で再生されませんか?
どうしても完成状態で飾りたい商品があるけど、自分じゃ上手く組み立てられない…
どうしよう…
そんな時はNAGAEアートプロダクションにお任せ下さい!