



今回はかなり年代物のソフビの修復のご依頼品を紹介します。
どこの商品かもわからない、キカイダーであるということと、かなり年季が入っているくらいしか分からないソフビ製のフィギュアです。
今回のご依頼内容は、一部切れて穴が開いている部分の補修、全体的な汚れ除去、部分的なリペイントとなります。
古いソフビを預かる事が最近多いのですが、一番に気をつけているのが当時の雰囲気を残しながら様々な作業を行う事です。
クリーニングするにしてもリペイントするにしても綺麗過ぎると違和感が出てしまいます。
そこでご依頼の際には見本の画像をご用意頂き、「この汚れは残して」とか「この色のリペイントは敢えてはみ出して」「塗った後に敢えて色を剥がして」等どの程度まで綺麗にするか細かく打ち合わせします。
本件のキカイダーでも、ボディの赤や青のリペイントの際は発色しきらないように色ムラをのこし、黄色や銀色のライン塗装は元の状態と同じ様に筆塗りで再現しています。
さらに塗装後に未塗装の部分と馴染ませるためにわざと汚しを入れて、ベルト等の突起部分の色を剥がして全体の雰囲気を整えます。
最近のレトロソフビの人気の影響か、この様なご相談を頂くことが増えました。
新品の様に綺麗にするだけが補修ではありません。当時の雰囲気を大切にすれば、気になる部分のみの作業も可能になります。