







ニューレイ 1/6トライアンフ ボンネビル 改造
今回ご紹介いたします作品は映画【大脱走】にて名優スティーブマックイン演じるヒルツ大尉がドイツ軍から奪ったオートバイを改造製作致しました。
柵越えのジャンプシーンは印象的ですね。
作中ではドイツ軍のオートバイという設定ですが、実際はスタント撮影時の性能を考慮し
自身が使用していたトライアンフのTR6トロフィーを撮影用に改造し使用したそうです。
作中のバイク製作に伴いTR6の種車の模型を探しましたが1/12スケールの商品しか販売されておらず
1/6スケールでの製作の為にあれこれ探したところニューレイというメーカーが1/6のボンネビルを発売しており、比較的全体の形状が似ていますので改造して製作する運びになりました。
改造前の画像をどうぞ
大まかな形状は近いのですが、実際の資料と見比べてみると
フロントフェンダーの形状
むき出しのバッテリー
サイドスタンド撤去
ハンドルの位置
エンジンの細部
シートの形状
マフラーの形状
フレームの形状
後部に荷台追加
タンクの細部
サスペンションの形状
前後のナンバープレート追加
ブレーキランプの形状 等 形が違ったり追加しないといかないパーツがあったりと
中々に手の入れ甲斐のありそうな内容です。

それでは早速改造内容の説明をば






先ずはぱっと見で形状の違う箇所から手を入れていきました。
フロントフェンダー・タンク・エンジン前面のフレーム・エアクリーナー等から始めました。
画像で白や灰色の部分が主な改造箇所です。
次いで、完全に自作しないといけないパーツを製作していきます。
タンデムシートがシングルになっておりますのでシングルシートを製作
後ろに荷台が追加されていますので荷台の製作。
商品では埋まっていてカッコ悪いチェーンをタミヤの組み立て式チェーンに交換しました。






シングルシートのカバーを製作しました。
全く同じ質感の生地が入手できなかったので、なるべく質感の近い生地を使用しシートカバーにしました。
続いてバッテリーの製作。プラ板箱組に金属材でディテールを追加しました。
固定用のヒンジも写真を参考に製作しました。
実際は接着されていますが、取り外し出来る様な雰囲気です。
続いての写真は固定用の弾薬箱を模した台座です。
この車両は固定用のスタンドが外されており、そのままでは自立しませんので1/12スケールの模型のネタを丸パクリさせてもらいました。
リアのサスペンションも実車はカバー付きでしたので接続部のみ流用して自作しました。






続いてマフラーの改造です。
サイレンサーの辺りでステーを介してフレームと接続されていますのでその辺りも自作しました。
エンジン下側に沿うように伸びるエキパイがサイレンサー手前で若干上に上がるので、角度が変わる様に改造してあります。ここは左右の角度を揃えるのが非常に大変な箇所でした。
少し上に上がったおかげでフレームとの固定もスムーズなラインになりました。
荷台を取り付けるフレームを製作し仮で取り付けてみました。
フレームからリアフェンダーに繋がる独特の形状は曲げ加工のしやすいアルミ線で製作しました。
まだまだ続きます。
キャブレーター周辺も商品とかなりの違いがありましたので、方々から資料を漁ってきて製作しました。
これにて改造は終わりましたので、塗装に移ります。












基本塗装が終った状態です。
軍用バイクっぽいダークグリーンになると一気に印象が変わりますよね。
ここから更に作中っぽい砂汚れを入れていきました。
撮影用車両は複数あったのか、写真によって細部の形状が違ったり汚れや傷があったりなかったりと
ん??となりましたが、様々な資料を参考に雑に扱われた感じを表現してみました。

商品をお受け取り頂いた後に、お客様所有のフィギュアを乗せた展示状態の写真をお送り頂きました。
如何でしょうか!
その年代の方には非常に刺さる内容ではないでしょうか。
作中に登場するバイクが印象的な映画を挙げると、必ずノミネートされるのが
この大脱走のジャンプシーンという位に有名なバイクです。
今回はかなり大掛かりな加工が必要で大変な内容でしたが、ご依頼主様にも気に入って頂けたようなので大変光栄です。
キットのストレート製作は勿論の事、改造も承っておりますので
思い出の1台をお部屋に飾ってみては如何でしょうか。