





「ファイブスター物語」より
WAVE 1/100 Scale プラスチックモデルキット
今回は最初期にデザインされたジュノーン後期型のキットをご紹介致します。
初期型ジュノーンを基に改修が施されたMHで、脚部にL.E.Dミラージュのエンジンが搭載された事で、初期型の問題点であったエンジン出力のムラが改善され、星団最強のマシンの一騎として数えられるようになりました。
ラルゴ・ケンタウリ搭乗のサイレンとの一騎打ちの後、ファティマのクローソーとともに眠りにつき、後に最後期型(エンゲージSR4ジュノーンO.D.K)へと改修されます。
物語前半で重要な役割を果たした後期型ジュノーンを、WAVEのキットで製作しました!
機体そのものにも深いエピソードがあるこのジュノーンですが、キットとしても非常に重要な立ち位置にいます。
実はこのキットはWAVEが発売したファイブスター物語のキット第一号でして、インジェクションキットでは立体化不可能といわれてきたデザインを巧みにプラに落とし込んだ事で、当時話題になりました。
とはいえ、かなり古いキットですので今の目で見ると厳しい点が多々あります。形状やパーツの合わせやポリパーツの強度等、調整必須なポイントが全身に渡ってあります。
このキット自体、何度かの再販の度に構成の変更がされており素材の見直し等が図られているのですが、今回御預かりしたキットは初版のもので、プラ+ホワイトメタル+ソフビで構成されています。(ソフビの部分は現在プラに変更されています。)
素材同士の相性を考慮しながら都度調整し、塗装へ移るまでに問題点は完全に解消しましょう。
更に今回、お客様から「実剣を鞘から抜き差しできるようにしたい」とご要望を頂きました。
実はファイブスター系キットの大半は標準でこのギミックが備わっているのですが、初期に発売されたこのジュノーンは「鞘から抜かれた剣」と「鞘に収まった剣」しか付属していません。なので鞘をプラ板等で新造しています。
他にパイドルスピアも付属していますので、基本的に全身を固定しながらも手首まわりは可動を活かして入れ替えられるようにしています。
全身の調整と下地処理を終えたら、いよいよ塗装です。
基本塗装をした後に全体をクレオスのパール塗料「ダイアモンドシルバー」でコートしてより美しく仕上げました。
完成したジュノーンは、製品の味を残しつつも経年を感じさせない仕上がりになりました!
手を加えた箇所は多数ありますが、ファイブスター物語の歴史を築いた記念碑的なキットですので、その重みを噛み締め尊重しながら作らせて頂きました。