





メーカー不明 HOゲージ ブラスキット塗装
ベースとなった車両は戦前から運用されていて、現在はなんとカナダで動態保存されている長寿車両がこのモ247です!
1921年に製造された電動貨車11形をベースに、ボディを鋼体化して近代化させ1937年に誕生した車両がモ247の大元である205形(製造当初はモ2001形と呼称されていた)なのです。南海大阪軌道線と阪堺線で運用され、1970年代には第一線から遠ざかりながらも最終的に1990年まで運用が続けられ、以後はほとんどの車両が解体されながらも上記の様に現在でも走行できる車両が存在します。
今回は最も活躍していた現役時代のモ247を再現して行きます!
今回お預かりした車両は、幾つかのキットを掛け合わせて加工した半完成品をお客様が入手された物でして、塗装仕上げをご依頼頂きました。ですのでどのメーカーのモ247というのが明記できません。
全体が既に組み立てられていたため、取付けられた部品同士の干渉や不具合が無いかをチェックし、ハンダのキサゲ残しも綺麗に処理します。
弊社では前面と側面の継ぎ目が分からない様ハンダやパテで合わせ目を消して仕上げますが、今回はウインドシル・ヘッダーに継ぎ目が入っていた為、細心の注意を払って処理を行いました。
塗装は現存する写真資料を頼りに、深く少し緑がかった青色を調色して再現しました。ある程度使い込まれた雰囲気を出す為、表面のツヤは半光沢程度に抑えてあります。
相当古い車両なので資料が乏しく、特に内部は無いに等しい状態でしたので確認出来る最大限の範囲で再現に努めました。
路面電車らしさを出すため、これまた少ない写真から判別出来た表記や広告を再現しました。 広告を貼り込むとノスタルジックさが一気に増します。
組立てて完成した車両は、当時の雰囲気をそのままに再現した歴史深い作品に仕上がりました!