





バンダイ 1/100 Scale プラスチックモデルキット製作
今回ご紹介いたします作品は1/100シャー専用ズゴックです。
最近ですとガンダムに登場のMSはマスターグレードシリーズでキット化されている物も多くありますが
今回製作したキットは所謂旧キットと呼ばれる物です。
旧キットシリーズは今のブラッシュアップされたデザインとは一線を画す物で
良く言えば昭和の時代の味のあるデザインが特徴です。
ではありますが、このズゴックに関してはパっと見では各部のモールドが無くシンプルなデザインなだけで今のMGのズゴックと比べてもそこまで悪くないデザインではないでしょうか。
今回の製作内容は、各部の関節にポリキャップを仕込む、コクピットハッチを開閉可に改造
電飾で目を光らせる の3点を追加改造して製作致しました。
プロポーションには一切手を入れておりませんので当時のキット横の完成イメージで製作致しました。
製作は先ず各関節にポリキャップを仕込む改造をするところから始めました。
当時のキットは挟み込み式で組み立てるよう設計されており、場所によっては合わせ目消し処理がしにくかったり塗装の際に手間が掛かったりと色々難ありでした。一番の問題はプラ製の関節で各パーツを保持する為、完成後に動かして遊んでいるとプラ製関節が摩耗でプラプラになってしまう事です。
今回は長く飾って頂く為にも各関節を改造した次第です。
実際の作業は関節の受け部にプラ棒等各種材料を使用しポリキャップやボールジョイントを組み込みました。長さ調整の為に関節受けをミリ単位でカットしたりプラ棒を入れれるように穴を広げたりと現物合わせで調整して組み込みます。プラ棒に穴あけ加工する為のセンターポインターやノギス等があると
正確な作業が出来ますので揃えておくといいかもしれません。
関節の改造が終ったらパーツを貼り合わせて接着してひと段落です。
パーツ接着の際はその後の表面処理を楽にするためにもパーツのズレが出ない様に接着すると吉です。
全ての関節加工が終ったら、下地処理です。
古いキットの製作で比較的時間を取られるのが下地処理でして、パーツのズレや面の歪み等で
面を均してもヤスリがあたらない箇所(ヒケや歪みによる窪み)が出てきますので
ひたすら磨いて段差を消すか、段差が酷い場合はパテで処理をする必要があります。
この作業は手間がかかりますが、綺麗な仕上がりの為には手を抜けない箇所でもあります。
次にコクピットの改造です。
ここは贅沢にMGのズゴックのパーツを移植しました。
たまたまジャンクパーツで該当パーツが売りに出されていた物を使用しています。
コクピット開閉機構部分と内部フレームのコクピット周辺を切り取って
現物合わせで旧キットの胴体を切り取り移植してあります。
ただし角度等が微妙に合わないのでかなり削り込んで強引にラインの辻褄を合わせてあります。
最後に電飾加工です。
キットの目の部分をくり抜きHアイズを取り付けました。
頭部パーツ裏側に磁石を仕込み取り外し可能に改造し
電池ボックスやスイッチ類を頭部パーツの裏側に設置してあります。
改造加工が終ればいよいよ塗装の工程です。
資料を参考に当時のキットっぽい雰囲気で塗装しました。
如何でしょうか!
年代によっては刺さる方もおられるのではないでしょうか。
当時、やっとの思いで手に入れてワクワクしながら組み立てたものの
接着剤が変な所に回ってしまって関節が動かなくなったり
見様見真似で筆で塗装してベッタベタにしてしまい悔しい思いをしたり
最後は爆竹で爆破したり
といった思い出が蘇りませんか。
写真下段の中央と右は当時の完成イメージ写真のポーズをイメージしました。
今のMGやHGで慣れた人では旧キットは中々製作のハードルが高く敬遠される方もおられるかもしれませんが、失敗しても失敗した分上達出来るので300円から600円位で買える旧キットは
製作技術向上にこの上なく貢献するのではないでしょうか。
今となっては極稀に再販されるだけになってしまっていますが、どこかのお店で見かけた際に
買って挑戦してみては如何でしょうか。
当時の憧れだったキットをかっこよく製作いたします。
気になった方はご相談頂けますと幸いです。