





Swash Design 1/35 Scale レジンキット製作
2005年にAMA Formula Xtremeに改名されたアメリカのロードレース、デイトナ200マイル。名前やレギュレーションが変わっても、走りへの熱い思いは1937年の発足当時から変わらず続いています。
今回製作したデイトナ200仕様のINDIAN648は1948年のモデルで、フロイド・エムゲが搭乗し優勝した事で歴史に名前を刻んでいます。638はレース専用のモデルで、市販タイプを含めて50台が生産されました。
本キットはフロイドの息子であるドン・エレゲ監修の下に製作されたレジンキットです。1/35の小柄なキットに、様々な要素が凝縮されています。早速作って行きましょう!
キットはレジンと金属で構成されており、小スケールながらシャープさを重視した設計になっています。パーツの組み替えで市販タイプも製作出来るので、お好みで選択しましょう。
小さなキットは下地処理が楽に思えますが、実のところ細部のパーティングライン処理や発生した歪みの矯正等が大きなキットよりもやり辛い所があり、決して楽ではありません。またちょっとした処理の残りや歪み等が完成時に目立ち易いので、むしろ大きなキット以上に慎重に処理を進める事が大事です。
キットにはコード類は付属されていない為、アクセルコードとクラッチコードを追加! パイピングコードは多数種類が出ており、太さも様々なものがあるのでその中から一番自然なものを選べる様、なるべく多くのコードを日頃から集めておくとどのキットを作る場合でも問題無く対応出来ます。
ライダーのフロイド・エムゲフィギュアは別売ですが、きちんとこのキット専用に設計されているので無改造でぴったりと座らせることが出来る様になっています。頭部はヘルメットをかぶっていないものも付属していますので、こちらもお好みで選択しましょう。
このキットである意味最も大変なのが塗装です。というのも、この頃のデイトナ200の資料は日本国内ではごく少数しか出回っておらず、漠然と何色だったかを調べる事も困難だからです。その為本作例はキットの箱イラストの色味と出来る限り調べた実車資料を参考に仕上げています。
小スケールのバイクでも、質感の表現は大切です。タンク等の外装は弊社お得意のウレタンコートで、実車さながらの光沢感を表現しました! さらに今回はお客様からのご要望で、ウェザリングも施しています。光沢ある美しいボディと、ツヤが落ち使用感がある足回りのコントラストが、更に実車に近い雰囲気を演出しています。
組立てて完成すると、当時の空気をまとったINDIAN648とフロイドが目の前に!
今回は専用で作成したアクリルケースに展示した姿も公開致しました。より高級感に溢れる完成品となり、無事にお客様のお手元に渡ったのでした。