安達製作所 HOゲージ ブラスキット製作
鉄道史を振り返るに欠かせない存在、それが今回製作したクモハ12形の12052番機です。
この車輛は2度にわたる改造及びそれに伴う改番がされており、最初期は鉄道省(国鉄の前身)が保有するモハ31形31018号機として活躍しました。
山手線へ配備された当初は他の木製車輛とは一線を画する鋼製車輛が目新しく、こぞって乗客が集まったそうです。
1953年に車両形式称号規程の改正が定められ、その際にモハ11形11210番機と改称され1959年に電化ローカル線に対応する為改造されて鶴見線へ渡った車輛こそがこのクモハ12052番機なのです。
現在は東京車輛センターへ譲渡され、静態保存されています。
基本的にはストレートで製作しましたが、配管を追加で取り付けています。
キットのままですとスッキリし過ぎてしまうので、これをやるのとやらないのでは見映えが大きく違います。
またカプラー用に開けられた穴がどうもしっくりしない位置でしたので、穴を開け直して取付けています。
色味は当時の写真を見ながらの調色しました。お客様のこだわりが強く出るぶどう色ですが今回のお客様からはお任せでとの事でした。
最後は半光沢クリアで仕上げています。
如何でしょうか? 時代を渡り歩いた勇姿が緻密に再現出来たと思います。
時代を問わず鉄道模型を最高の再現度と仕上がりでご提供致します。