ファイブスター物語より
ボークス 1/72 Scale レジンキット製作
今回ご紹介する作品はツァラトウストラ・アプターブリンガーです。
メーカーHPにもある様にこのキットのパーツ数は規格外とも言えるボリュームで下地処理より以前のパーツチェックや洗浄の段階からどうしよう…と唖然とする内容です。
レジンキットの製作では下地処理の前段階としてパーツ表面の離型剤除去の為に洗浄剤に漬けこむのですが、パーツ数もさることながら大きいパーツもあり漬け込めるサイズの容器に困りました。
なんとか大きいタッパーを見つけたので事なきを得ましたがスタートから出鼻を挫かれました。
大量のパーツを洗浄した後に下地処理に移ります。
今作は内部フレームがアイボリー外装が透明と2種のレジンで構成されております。
アイボリーのパーツはパーティングラインも見やすいので問題ありませんが
クリアレジンのパーツはパーティングラインを見落とし易いので入念にチェックしながら作業を進めると良いでしょう。
下地処理の後は塗装の工程です。
アイボリーのパーツは通常のサーフェイサー、クリアのパーツは透明サーフェイサーを使用しました。
今回の塗装仕上げの肝は外装部の透ける白の塗装です。
一昔前まではクリアーホワイトは無かったので通常の白をクリアーで割ったりして疑似的なクリアーホワイトを再現していましたが、近年クリアーホワイトが発売されましたので今回はそれを惜しみなく使用しております。
クリアホワイトは軽く塗布しただけでは薄くしか発色しませんので、目標とする濃さになるまで塗装→乾燥→塗装と繰り返していきます。おおよそ4回~5回位塗装したでしょうか。
おかげで遠目には白、近くで見ると透けた白の外装になりました。
頭部の後ろ髪の毛の様なパーツはクリアパープルの上からクリアブラックで塗装してありますので
暗い所では黒、光が透過すると紫に見えます。
続いてフレーム部の塗装です。資料を参考にしたパープルグレーで塗装していきます。
踵のパーツ辺りは濃い黒紫になりますので、塗り間違えない様に注意しましょう。
大まかな塗装が終ったら次はマスキングしての塗装です。
一部外装の裏側がフレーム色になりますので非常に手間がかかりますが一つづつ確実にマスキングしていきましょう。外装の裏側の塗分けはマスキングでミスをするとタッチアップ出来ませんので要注意です。
その他装甲に入る黒や虹色の部分を筆で塗装し全体に墨入れをして塗装は完了です。
残すは組立です。
この段階までくると大量にあったパーツが組み合わさって減ってくるので精神的にも楽になってきました。
説明書を頼りに各パーツを組み立てて行きます。
LRの指定があるパーツもありますので間違えない様に注意して組み立てていきましょう。
通常の場合弊社へご依頼頂いた作品は全てのパーツを取り付けて発送し
お客様が開封後にすぐそのまま飾れる様に製作しておりますが
今回のキットは完成後に梱包する際に運送業者さんの規定のサイズを超える可能性があったので
一部パーツは取り付けずに梱包し、開封後の最終組立をお客様にお願いしております。
取り外せる仕様で製作を進めておりましたが、それでも梱包後のサイズは持って行って貰えるギリギリのサイズでした。そこからもこのキットがどれだけのボリュームがあるかという事です。
如何でしょうか!
カッコよく仕上がったのではないでしょうか。
規格外のパーツ数を誇るこのキット、なんと¥184、000というお値段だそうです。
これだけのパーツ数やデザイン・ディテール・内容を考えると納得です。
さて、ついこのキットのカッコよさに惹かれて購入してはみたものの
箱を開けただけでそっと蓋を閉じた方も多いのではないでしょうか。
そのお気持ちは良くわかります。
仕事から帰宅してよし!模型作りでもするか!って気持ちを挫く圧倒的物量ですから…
そんな貴方に代わって製作致しますので、ご依頼をお待ちしております。