「紅魔城伝説 緋色の交響曲」より
キューズQ Non Scale レジンキット製作
世界観やキャラクターが持つ豊富な魅力から、製作者の手を離れてファンの方々が世界観を広げている東方Projectシリーズ。漫画や小説にとどまらず、ゲームまで二次創作として個人の手で作られ続けています。手にかけるファンによって様々なアレンジが加えられてきましたが、今回のレミリアはその中でも特に異彩を放っているデザインです。
このレミリアは、設定等のベースはwin版東方一作目の東方紅魔郷と同じながらも、某悪魔城シリーズを彷彿とさせる世界観にアレンジされたアクションゲームに登場します。他のキャラクターも同様のアレンジが施されており、いちファンメイド作品の枠を超えた支持を集めています。
そんな紅魔城版レミリアを、カッコ良く作っていきましょう!
今回のキットは、通常は完成品のフィギュアを供給しているメーカーのキューズQから販売されました。メーカー製ですのでキット状態は非常に良いです! フリルが多いキャラクターですので、その部分の処理残しがないように気をつければ、問題無く仕上がります。
基となったイラストを巧みに立体へ落とし込まれていますが、デザイン上どうしても弱い箇所(翼の基部や脚など)があります。仮組みのうちに、なるべく深く軸を通せるようにしましょう。脚と台座の間に入るスペーサーは、先に脚にくっつけて軸で貫通させておくと、最後の組立てが楽になります。
下地処理は比較的悩まずに進みますが、塗装に入るととたんに難易度が上がります。
衣装に入る独特の模様は、モールドが入っている箇所はマスキングしながらのブラシ塗装と筆塗りを駆使して綺麗に塗りわけますが、腰から下がる前垂れにはほとんどモールドが入っていません。設定イラストとにらめっこしながら、気合いの筆塗りで仕上げます。
上半身は上着とインナーが別パーツになっているのでその塗り分けはしやすくなっていますが、背中の真ん中で分割線が入る為、気になる人は塗装後の組立ての後に、パテでつなぎ目を消してその部分だけ塗装し直しましょう。(本作例はもちろんそのようにしています!)
上腕部のフリルはクリアパーツが使われているので、透明度を活かしつつも透けすぎない程度に黒を吹きます。手に持つスピア・ザ・グングニルはシルバー地にクレオスのディープクリアレッドを吹き、同じくクレオス製パールカラーのルビーレッドを軽くコートして妖艶な輝きを表現しました。
最後は組み立て! 前垂れに繋がるチェーンは、キットでもレジン製のパーツがついていますが、シャープさを追求して本物のチェーンに置き換えました。1/700ウォーターライン用のチェーンがジャストサイズでした。
ベースに立てて固定すると・・・カリスマ溢れるレミリアが完成! 基デザインの良さもあり、思わず感動・・・! 苦労が報われる瞬間です。
レミリア自体は弊社で何度も製作させて頂いてきましたが、基イラストや原型師のセンス次第でがらっとテイストが変わるので、毎回とても楽しく作らせてもらっています。