カツミ HOゲージ ブラスキット製作
今回は江ノ電の中でも最も有名な300形を製作しました。
現在ではポピュラーな江ノ電特有の2車体連接車の走りであり、12輛6本の編成が作られました。しかし6編成全てが異なる遍歴を持ち、外見だけでもよく見ると差異があります。
今回製作した304編成は江ノ電106形から大幅に改修されて作られており、2003年に茶色く塗装変更され、チョコ電の愛称で親しまれました(運用最後の年である2005年には元の色に戻りました)。
現役から退いてからは2輛のうち1輛は黄色くリペイントされて検査車輛となり、もう1輛はアメリカのウエスタン鉄道博物館に寄贈されました。
カツミ製のキットはパーツ同士の合わせが良好で、ちょっとした調整で万全な状態に仕上がります。
凹凸の少ない車体だからこそ、ハンダキサゲを如何に美しく仕上げられたかが重要になります。細かな段差までしっかりキサゲする事で、より実車らしいボディに仕上がります!
2車体連接車輛なので、いつもとはちょっと違う台車構成になっています。この辺りは説明書でしっかりフォローが入っておりますので、1工程ずつしっかり抑えて確実に組み上げましょう。
塗装は実車に合わせて調色! 特に江ノ電カラーはお客様それぞれで並々ならぬこだわりがあるので、入念にセッションして色味を決めました。
鉄道模型全般に言える事ですが、ウレタンクリアーはごく薄くコートするようにしています。ウレタンを厚く吹くとブラスキット特有のシャープさが損なわれるだけでなく、モールドまで埋まってしまうことがあるので、希釈を少し強めにしてさっと吹きます。磨ぎ出しもなるべく必要がないように綺麗に仕上げて、凹凸やホコリがついてしまった所だけ磨くようにします。
組立てて完成した車輛は、往年の勇姿が蘇る美しい車輛に仕上がりました!
江ノ電は私鉄の中でも屈指の人気があるので、これまでも沢山ご依頼を頂いてきましたが、1輛とて同じ色で製作した車輛が無いのです。皆様のこだわりを特に感じる車輛でした。