東京都 T.K様 ご依頼品
タミヤ 1/32Scale プラスチックモデル
第二次大戦の世界一有名な戦闘機とは? と考えると、まず筆頭に出てくるのがこのP-51Dです。
初期型から数えて4番目となる本機は細部のマイナーチェンジやロールスロイス製エンジンの搭載により、史上最高のレシプロ機として歴史に名を残しています。
運動性能や航続距離は同時期に活躍していたスピットファイアよりも優秀で、両翼に計6門搭載した機銃により火力も大幅な増強が計られました。
性能ばかりでなく、外見上の美しさもP-51Dの特徴です。誤認を避ける為に迷彩塗装を廃した事と(メッサーシュミットBf109にどことなく似ていた)乱流への対策としてリベットを埋めて磨き出しをしたボディは輝く程に美しく、空を見上げても美しいボディがはっきり見えた程と言われています。
最高傑作機を拘りの1/32キットで製作します!
このキットはエンジンが細部に至るまで細かく造形されており、完成後も中が見える様に組立てられるのが特徴です。航空機はまずコクピットを初めとした内部から作っていきますので、もちろんエンジンも先に作っていきます。塗り分けは説明書の指示だけでは不明瞭な部分がある為、お客様からお預かりした資料を参考に、更に細かく塗りわけます。内部の塗装、というのは両翼の主脚格納部も含まれますので、塗り忘れがないように気をつけましょう。
中身が出来たら外装を挟み込んで接着・処理をします。折角塗った内部に接着剤や塗料等が付着しない様にマスキングを施します。
表面にサーフェイサーをかける際は、モールドが埋らない様に薄く吹くのはもちろん大切ですが、くれぐれもざらつかせない様にも注意しましょう。サーフェイサーが乾いたら、この後のシルバー塗装に備えて外装を細かな番手のサンドペーパー(2000番以降が好ましいです)でツルツルに磨きます。
いよいよ塗装です! 先程ツルツルに磨いた外装に、シルバーを塗装します。美しい表面を出す為に、塗装中に塗料の粒や埃等が混入してしまったら、乾燥後に磨き直して再度塗装をするのですが、メタリック系は吹き方を間違えると粒子が偏ってしまいやすい上に磨いた跡を綺麗に処理しないと粒子の反射でペーパー跡がくっきり見えてしまいますので、塗装前も塗装中も細心の注意を払いましょう。
デカールは貼り込んだ後にパネルラインに沿って切り込みを入れてから馴染ませます。こうする事でより実車に近い雰囲気になります。
デカールの貼り込みを終えたら、コートをして表面を保護します。今回はお客様のご要望により半光沢で仕上げました。
アンテナ線を張って、完成! 渋くもまばゆい輝きを放つP-51Dがよみがえりました