京都府 T・N様 ご依頼品
Airfix 1/48 Scale プラスチックキット
今回ご紹介致します作品はエアフィックス 1/48スピットファイアMk24です。
スピットファイアと言えば英国スーパーマリン社が大戦期に製造した名機としても有名な機体です。
今回はそのスピットファイアの派生型の中でも最後の量産型であるMk24を製作しました。
最終型のMk24とはMk22をベースに胴体後部に33ガロンのタンクを2個増設し、新型の無線機とロケット弾発射架を装備した機体です。
最初期のMk1と比べると機体重量は約2倍にも増えましたが、エンジン出力も2倍以上に強化されており
最高時速731キロに到達したレシプロ機の完成形とも呼べる1機です。
本機が生産された1946年はすでに戦争が終結しており、わずか80数機が生産された程度でした。
最後に生産された機体は52年までRAFの80飛行隊で運用され、その他の機体は香港に配備され55年まで現役だったようです。
製作記事に移ります。
本製品は90年代のキットです。パーツの精度は可もなく不可もなくといった具合です。
胴体と主翼の接着面はコクピットの下部が干渉しますので少し切り詰めてといった感じで対応すればそれほど苦労せずに形になります。
主翼後部と胴体の接地面は合があまりよくないので段差ができることもありますのでそこはパテで段差部分を造形して対応しました。
その他としては時代なのでしょうが造形が温い部分もありますが、実物と見比べて小改造をする練習をしてみるのもいいかもしれません。
今回は予めお客様よりディテールアップパーツをお預かりしておりましたので
それを組み込みながらの製作です。
具体的にはコクピット内部のモールドは殆ど削り飛ばしてエッチングパーツに置き換えております。
同じディテールアップパーツには主脚収納庫の内部や主脚のケーブル類も付属しておりましたので可能な限りのディテールアップを施してあります。
また翼下部のアンテナは手持ちの金属線を使用して作り直してあります。
機体の組立・下地処理が終れば次は塗装です。
シーグレイを塗装した後に説明書の塗分け指示を参考に塗装していきます。
適切に希釈したグリーンでフリーハンドで迷彩塗装を入れていきました。
機体の塗装はお客様のお好みに応じて塗装の風合いを調整しておりますが、今回は博物館に展示してあるようなレストアされた綺麗な塗装にしました。
塗装が完了したら次はデカールです。
デカール台紙が変色しており、水に漬けた瞬間粉々にならないか不安でしたが死んではおらず無事貼り付けできました。
古いデカールの場合水に漬けるとバラバラになることもありますので、
デカールの状態が不安な場合は要らない箇所でテストしてみて、
死んでる場合はデカールフィルムなどのアイテムで修復してから使用すると安心です。
デカール貼りが終ったらツヤの調整をしてパーツを組立て最後に翼端灯を塗装し、キャノピー後部にアンテナを追加して完成です。
如何でしょうか。
大戦期の名機スピットファイアのシリーズの最終型の完成です。
大戦末期に登場した遅れてきたエースといった感じの佇まいの本機です。
博物館に展示されている雰囲気で仕上げて飾ってみてはいかがでしょうか。