まずは先に修理が終わった完成写真から見て頂きましょう。
こちらの作品ですが3Dプリンタを用いてカラー出力されたフィギュアです。素材は石膏系のものと思われます。
これが修理前どうなっていたかと言うと・・・
こうなっていました。
落として破損させてしまったそうなのですが、中が中空になっている事もあり「折れた」というより「割れた」という感じでしょうか。
割れた部分の破片も一緒にお預かりしたのですが、落とした場所が屋外という事で破片全て揃っておりませんでした。
割れた部分に破片を合わせて接着して、パテ埋めをします。
中空のためパテが中に入り込んでしまわない様に裏打ちしながら作業を進めます。
接着した継ぎ目が消えるまで磨きます。
元の石膏の部分と埋めたパテの部分で素材の硬度が違うので段差を消すのに苦労しました。
白の大きい面積の部分は破片が足りなくてパテで成形した部分です。
また3D出力品の特徴として積層ピッチという細かい線状の凸凹があります。
修復成形した部分はどうしてもツルっと均されてしまうので目立ってしまいます。
そこで、溶いたパテを筆で塗る事により積層ピッチを再現しました。
成形が終わったら本体と同色を調色をして本体と色が馴染む様に塗装して完成です。
3Dプリンタ出力品というこれまでにないご依頼でしたがどこが壊れていたか分からないくらいに修復できました。
しっかり裏打ちしてあるので補強もバッチリです。
このように一般的な、ポリストーンやレジン、プラスチック以外の素材でも修理可能です。
修理は無理かも、と思っている作品でも先ずはご相談下さい。素材や仕様に合わせた修理方法をご提案致します。