





カトー Nゲージ 完成品破損修理
今回製作では無くNゲージの修理のお話しです。
プラモデルを組み立てた事のある諸兄はクリアーパーツをご存じかと思いますが
今回はそのクリアーパーツのお話しです。
カーモデルの窓ガラス・戦闘機のキャノピー・ザクのモノアイのカバー等を再現する為に
透明や透けのある樹脂パーツが使用されています。
そんなクリアーパーツですが通常の色付きのパーツと違ってゲートから切り離すときに
パーツのギリギリで刃を入れると、大事なパーツがヒビ割れることがあります。
原因はよく分からないのですが、色付きの樹脂と違って着色されていないのが理由なのか
クリアーパーツの樹脂は硬い気がします。
そんなわけで衝撃に弱いのがクリアーパーツです。
鉄道模型ってボディの内側から窓ガラスパーツを取り付けてある事が多いのですが、
この商品は屋根とガラスパーツが一体で成型されており胴体の上からパーツを嵌める珍しい構造でした。
で、今回のご依頼内容は車体の左側面から前面にかけて大きく破損している箇所を修理いたしました。
クリアで成型されているから被害も甚大だったんでしょうね。
先ずは屋根を外し、割れてしまった窓ガラス部分と屋根を切り離しました。
クリアーパーツは接着は出来ますが、ひび割れを消す事が出来ないためガラス部分は別の材料で再現する為です。
切り離した屋根のヒビの箇所には接着剤を流し込み強固に融着し、欠損したオデコはプラ材・パテで補完しました。
オデコ前面のラインを左右対称に仕上げる為にヘッドライトを削り飛ばし、ラインを整えた後に
プラパイプを使用してヘッドライトを再生しました。
また、屋根のセンターに配置されたリベットの様なモールドもヒビ割れ箇所の修正に邪魔な為
一旦削り飛ばし、穴を開けて金属線を埋め込み再生しました。
車体の方も破損のダメージが見られ、一番酷い箇所は前面左側の窓の桟が欠損しております。
ここはプラ材を段になるように貼り合わせた物を嵌めこんんで再生してあります。
全ての処理が終ったら次は一番の難関とも言える塗装の工程です。
修理の仕上がりを全て左右するのがこの調色の工程と言っても過言ではない位、調色はシビアな調整が必要です。
周囲の色に馴染む色をつくる必要がある為、誤差の許容範囲が極端に狭いのがその理由です。
また、製造されてから時間が経過している商品は部分的に色が褪せていたりムラがあったりしますので
その経年劣化具合も考慮にいれて塗装しないと、そこだけ新品のような違和感がでてしまいますので
腕の見せ所です。
全塗装出来れば作業は比較的楽なのですが、今回の場合全塗装するとサイドのPENN centralのロゴや社紋もインレタを製作して再生する必要がでてきますので、今回は予算の都合で部分塗装で仕上げる運びとなりました。
修正箇所周辺だけでの部分塗装もハンドピースの距離や向き・塗料の濃度・吹き付け量をコントロールしながらうまい事馴染ませることができました。
最後に鉄道模型界隈ではお馴染みのエンドウのキャブロイドを切り出して、車内から貼り込み
屋根パーツをボディに接着して修理は完了です。
如何でしょうか!
この車両を始めて見た人は、修理された車両だとは気づかない位に仕上がったと思います。
大事な商品や思い入れのある商品、これからもずっと長く飾っていきたい商品等
人がその商品に込める思いは千差万別です。
そんな商品がうっかりミスで壊れてしまったら…悲しいですよね。
でも安心してください。我々にご相談いただければ、在りし日の姿を取り戻すお手伝いが出来ますYo。