





ワールド工芸 HOゲージ ブラス製キット製作
1922年に秩父鉄道が電化され、従来の蒸気機関車から電気機関車に移行する為に輸入した車輛がデキ1型です。日本で初めて輸入された大型電気機関車で、主に石炭の輸送の為に5輛が活躍しました。
登場時から70年代まではぶどう色で運用され、90年代の廃車までは青色で運用されました。5機あるうちの2号機であるデキ2は唯一廃車後すぐに解体され、長い歴史の満久を閉じました。
今回は登場時のデキ2を再現しました!
ボンネットが片方に寄っている特徴的なデザインで、曲面も交えた構成な為サイズの割に部品点数が多めになっています。
形状は部品の組合せでほとんど出来上がりますが、小さいながらも手すり等の部品が多数付きますので、組立ての順序をしっかり考えていかないと最後になって取付け難い部品が出てきてしまいます。
本格的に作業へ入る前に、どう組立てるか説明書を熟読しましょう。
ワールド工芸の小柄なキットは小さな車輛内に電装品を無駄無く配置する為、台車や駆動回りが専用の部品で設計されている事が多いです。
もちろん説明書をしっかり読んだ上でとりかかれば問題なく形に出来ますが、他のメーカーの様にモーターを嵌めて配線すれば良い訳ではありませんので、ギアの調整をしっかり行いながら組立てましょう。
塗装はお客様のご要望で、登場時のぶどう色で仕上げました。
カラーは既製品ではご提示頂いた資料と色味が異なっていたため、資料に合わせて調色したカラーを塗装してあります。
塗装から仕上げの組立てまではサクサク進むキットですが、キット付属のライトにはレンズが付いておらず、そのまま作るとぼこっと凹んだライトになってしまいます。
今回は塗装後にガイアノーツ製のUVクリアジェルを充填させレンズ表現を施しました。
このジェルは付属のUVライトで光を当てれば30秒程で硬化する為時間がかからず、盛り上げにも対応できるためお勧めです。別途レンズのクリアーパーツをご用意して取付けても良いですね。
秩父鉄道黎明機の電化区間を支えた頼もしい車輛が蘇りました!