「風の谷のナウシカ」より
バンダイ 1/72 Scale プラスチックモデルキット製作
スタジオジブリの名を日本中に響かせた作品「風の谷のナウシカ」はテレビでも度々再放送され、「となりのトトロ」「天空の城ラピュタ」に並ぶ知名度を誇っています。後に発表された作品群が比較的ファミリー層にも親しまれる作風を中心としているに対して、ナウシカはハードな世界観と重厚かつグロテスクな描写が全編において描かれており、現在でもコアなファンに熱狂的支持を得ています。原作は漫画で、映画とは大きく異なる展開やメッセージが込められており現在でも増版が続いている傑作として語り継がれています。
ガンシップは数種類登場しており、ナウシカやミトが乗った機体は「風の谷のガンシップ」と名称が付けられています。蟲(オーム)や腐海などの有機的なデザインが並ぶ中にメカらしいフォルムのガンシップが飛行する様は、まさしく風の谷のナウシカらしい世界観を前面に押し出しています。
今回は2004年に発売されたキットを製作しました。
このキットは昔にツクダホビーが出したキットの改修版です。改修とは言っても基本プロポーションを踏襲している程度でほぼ新規金型と言っても過言でないほど現代風に再設計されています。接着剤不要のスナップフィットキットに生まれ変わりました。
スナップフィットが当たり前になった頃のバンダイのキットですので、部品同士の合いは概ね良好です。何カ所かはめ込んだ際にずれが確認出来たので、表面の流れが綺麗になるようにサンドペーパーで磨いて処理しました。デザイン上継ぎ目が真正面に出てしまうので、ある程度組んでから合わせ目処理をすると後で楽になります。
今回は誰も乗っていない駐機状態での再現ですので、キット付属のナウシカとミトは手を付けておりません。
古代の文明を発掘して流用しているという設定があるガンシップは、少し強めにウェザリングを施す事でぐっと存在感が出ます。風の谷で唯一のガンシップと考えると、落とせる汚れはしっかり落とした上で大切に使用しているのでは・・・と運用の状況も想像し、お客様がご希望された範囲のウェザリングでかつ「それらしい」程度の汚しに落ち着けました。作りやすいキットですので、様々な状況を想定した汚しを加えたガンシップを並べても良さそうですね。
完成したガンシップは、激戦をくぐり抜け今もまた飛び立ちそうな貫禄が宿りました。
メーヴェに搭乗したナウシカとも並べたくなるキットですね。