「機動戦士ガンダムSEED」より
千葉県 H.E 様 ご依頼品
バンダイ 1/144 Scale”Real Gread”&”HGCE” プラスチックモデルキット改造
21世紀のガンダムを代表する「機動戦士ガンダムSEED」より、物語前半の主人公機にして続編の「SEED DESTINY」まで戦い抜いた作品を象徴するモビルスーツ(MS)がストライクガンダムです!
いち早くMSを導入したザフト軍に対抗するべく連合軍が開発した5機のガンダムの1機で、実体弾等の武器を無力化するフェイズ・シフト装甲と背中に取付けられるストライカーパックと呼ばれる換装システムによって、驚異的な汎用性と剛健な装甲でアドバンテージを得ました。
後に紅色が眩しいストライクルージュや全体性能を底上げされたEストライクガンダムなど、多彩な派生機を生んだSEEDを代表するMSとなりました。
今回は徹底改造したモデルをご紹介致します!
一見比較的シンプルなストライクに見えますが、実は無改造の箇所はほぼないと言っていい程に手が入っています!
「アニメの設定画に準じたストライクガンダム」を目指して、以下の改造を施していきました。
書ききれない程改造箇所が多いので、 大まかな部位を解説致します!
ストライクガンダム本体
◯上半身をRG、下半身をHGベースにしたニコイチ改造
全体のシルエットと可動範囲を考慮して、RGの上半身とHGの下半身を合体! 両者のキットは接続の規格が異なるので、HGの下半身にボールジョイント受けを新設して違和感なく可動出来るように調整しました。
また上半身は基本をRGとしながらも、頭部と肩部はHGのものが繋がるように加工しました。RGの頭部は少し大きめなので、アニメの見栄を切ったイメージを出す為に少し小さいHGの頭部に置き換えました。(写真では分かり辛いですが、関節を引き出し式にして首の可動範囲を上げています!)
◯アニメにないモールドを全面的にオミット
特に上半身に施した加工です。ガンプラでは商品化の度にデザインが起こされており、アニメ設定画から意図的に形を変えている場合が多く、特にRGはアレンジが強いので加工が必須でした。
全身に走るモールドを埋めて、本来存在しない起伏をパテやプラ材でツライチにしていきます。またRGは各部に関節と連動して装甲が動くギミックが設けられていますが、すべてオミットして固定しました。
特に加工を要したのは胴体とアンクルガードで、胴体青のコクピットブロック部分はどのキットも設定画と面構成の解釈が異なるので作り直す勢いで形状を変更し、アンクルガードも同様にプラ材で加工しました。
◯可動範囲の見直し
お客様の強いご要望で「ビームライフルのスコープを覗き込んでまっすぐ構えたポーズ」が出来るように手首の可動範囲をアップさせました。前途の加工でRG独自の可動ギミックをあえてオミットしているため、手首の可動ヒンジを延長しつつ受け穴を深くして引き出し式に変更し、必要に応じて関節を伸ばして目的のポーズがとれるようにしました。
◯その他・・・
写真では少し分かり辛いかもしれませんが、マスクとヘルメットの境目にダクトを追加しています。実はストライクガンダムは顔がアップになるカットでダクトが描かれていることがあり、これを再現する為の加工です。アニメをコマ送りしないと気づかないかもしれません!
エールストライカー他武装
◯HGのエールストライカーをRGに繋がる様改造
RGのエールストライカーは大幅にアレンジがかかっているため、HGのエールストライカーを移植しました。当然そのままでは接続出来ないので、ジョイントのみRGから流用して干渉する部位を削り込んで調整しました。
きちんと外せるように作ってありますので、ノーマルなストライクにする事も出来ます!
◯ビームライフルの加工
アニメのイメージと両手持ち時の見映えを重視して、銃底を延長してあります。またセンサー部にはクリアパーツを組み込んでより精密感を強調しました。
◯シールドの加工
一見HG流用に見えますが、実はRGのものを大改造してこの形状に落とし込んでいます! 面構成がかなり異なるのでほとんど新規に面を作る勢いでプラ材を組み合わせていきます。また肘に直接固定出来るジョイントパーツを新造して、ポージングの範囲を広げました。
◯その他・・・
展示用のベースには宇宙のイメージイラストをブラシで描き、セットしてあります。
その他にも隅々まで手を入れて、とうとう完成!
完成したストライクガンダムは、設定画イメージ再現と可動範囲の両立を図り、お客様の理想へ徹底的に近づけた究極のモデルに仕上がりました!